カップルのおきて【修正中】
「私はその人の望みは叶ったと思いますっ!!」











私はつい、大きな声で言ってしまった。少し声のﾎﾞﾘｭｰﾑを落とした。












「彼は…、この絵を描いたときから、ずっと望みは叶っていたんです。これはきっと彼の望みだけでは終わらない。この絵を見た妹は、彼を思い出して、涙して、天国の彼に『愛してる』と言う。この世で叶わなくても、彼と妹は…、天国で結ばれていると思います。」












私はつい長々と語ってしまった。慌てて下を向き、男性に頭を下げた。











「す、すいませんっ!!!!生意気言って……。」












男性はﾆｺｯと笑い、












「貴女の言う通りかもしれない。彼の望みはきっと叶っている。この絵画の男女が、こんなにも幸せそうに、笑っているのだからね。」













男性はそれだけを言い残して、会釈をして去っていった。
そして、私は絵画に語りかけた。













私も幸せ、見つけたよ。












「…帰ろうか。」












たけ兄が肩を抱き、私は目をつむって、うん、とだけ答えた。
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