カップルのおきて【修正中】
俺が病室に入ろうすると、中から真知子の大きな泣き声が聞こえてきた。
そっとドアを開けると、母さんが真知子の頭を撫で、真知子は泣いていた。












ドアをゆっくり、気付かれないように閉めた。












母さんが…目覚めてよかった。












その安堵感とともに、絶望感が俺を襲う。












本当に……本当に家を出ないとなると、俺は…、夢を叶えることができない。
画家には…なれないんだ。そのためにフランスで修業をしようと思った。












けれど……。












俺が家を出れば、母さんや父さんへの負担は確実に増す…。始めから俺一人でやりくりするのは無理だ…。











そして、母さんが働けない今、父さん以外に働けるのは俺だけ……。












俺が出ていけば……先が見えている。












どっちをとる……??












ここに残って、働くか。












それとも、













家を捨てるか………。
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