カップルのおきて【修正中】
「百合…、やっぱり雅人くんは、理由もなくこんなことするような人じゃないよ。百合だって、分かってるでしょ?」



うん、分かってる。



分かってるけど、まぁくんは何も言わないじゃない。もしかしたら、これが、百合の知らないまぁくんの一面かもしれない…。




「…百合は結局、なにも知らないんだなぁ…。まぁくんのこと、全て分かってるわけでもない。こんな彼女……最低だよ。」



悲しくて、それでいて、悔しい。まぁくんを分かってるようで、分かってなかったことが悔しい。なんで気付かなかったんだろう。
そして、未だに原因が思い付かないなんて、百合は…、ほんとに自分のことしか考えてなかったんだなぁ…。



百合の言葉に、真奈が空を両手で包み込もうとするようにして、



「何言っちゃってんの~、百合っ!!百合らしくないったら!!全て分かるわけないでしょ??もしさ、相手のことを100%分かりきってたとしたら、ケンカなんてないから楽だろうけど、それだけで終わっちゃうよ、きっと。ケンカして仲直りして…、それの繰り返しで強くなる2人の絆に勝るものって、私はないと思うけどな」




…百合とまぁくんの絆…。そんなものあるのかな…。



そういえば、いつだって百合だけだった。話し掛けるのも、帰る約束するのも、全部が全部百合からだった。



自分が幸せだったから、気付かなかったんだなぁ。百合はまぁくんの苦しみに、気付かなかった。



…まぁくん、好きすぎてごめんね。まぁくんに拒まれても、まだ百合は……、






まぁくんが大好きです。

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