カップルのおきて【修正中】
「奈々の病気のこと…、知ってる??」

いきなりの質問。そして、1番知りたい質問だった。


「いえ、聞く勇気もなく…。」


「そう…。」


奈々のお母さんは、俯き、何かを考えているようだった。少したって、奈々のお母さんが口を開いた。

「あの子の病気はね…、原因が分からないの。」


「えっ…。」


原因不明=それは治す手段がないに等しいことを意味している。
唇が震え、何も言えなかった。
奈々のお母さんは続けた。


「だから、小さいときから入退院を繰り返して、今やっと学校にいけるようになってるところだったの。だけど…、また症状が出始めて…、そこは奈々から聞いてるかしら??」


「は、はい…。」


俯いていた奈々のお母さんは、俺の顔を見て、


「あなたはまだ若いわ。これから長い長い人生を生きなくちゃいけない。でもね…、奈々は分からないの。そんな奈々と、一緒にいる覚悟が…ある??」


言い終わって、そっと涙をﾊﾝｶﾁで拭っていた。


「俺は…、奈々さんのことはまだまだ知らないことでいっぱいです。実際に病気のことを知ったのも、つい最近です。でも…、たとえ病気であろうとなかろうと、俺が奈々さんと一緒にいるかどうかには全く関係ないんです。俺の中では、奈々さんとずっと一緒にいる選択肢しかありませんから。だから…どんなことがあっても、受け入れて前に進みます。」
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