カップルのおきて【修正中】
「竹本…、わたくし今日は歩いていきますから…。」


「あのっ、お嬢さ……っ」


がちゃんっ




あんなこと言わなきゃよかったのかしら…。あれから何ヶ月も話していない。
学校ですれちがっても、わたくしはいないようなもの…。そりゃそうですわ、もともとなんの関わりもないですものね。
けど、このもやもやする気持ちを、わたくしはいつまで持っていればよいのかしら…。


「真知子は…、大宮がわたくしのこと本気で好きだと思う??」


「ん〜、その場にいないわけだし、はっきりは言えないなあ…。」


そして、真知子が突然真剣な顔をして、


「しかもさ、相手が本気かどうかなんて、本人ですらハッキリ分からないことなのに、私が分かるわけないよ。」


そっか…。そうだね。真知子の言うことは正しい。もしかしたら、大宮は間違ってるのかもしれない。偶然、話すようになったわたくしに恋してると、勘違いしたのかもしれない。



真知子は外の景色を見ていた目を、わたくしにうつして、



「桜子はどおだったらいいの??本物の大宮康介の気持ちが、どんなだったら嬉しくて幸せなの??」

「それは……」



わたくしは…、大宮がわたくしのことを本気で好きだったらいい。皆が知らない大宮をわたくしだけが知っていればいい。



わたくしは真知子に気付かされた。大宮が愛しくて、恋しくて、そばにいたいと思う甘い気持ちに。
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