海に花、空に指先、地に霞


…三人は、私の解散宣言後も、その場を動かない。

いいたい事をいい終えて、スッキリした私は、ようやく……落ち着き始める。
冷静とはいわないまでも。

彼らは互いの顔を一瞬見合わせて…俯いて、次第に肩を震わせ始めた。

「…な、何よ…?」

勢いに任せたとはいえ、何か言い過ぎた?!
…いや、私がされたことに比べたら…!

「く…っ……あははは!!」

………。

凪世が。
顔を赤くして…爆笑した。
その声につられたように、天鳥もゲラゲラ笑って。
森さんまで、口元を覆って深く俯いている。
その肩は、小刻みに揺れていた。

「なッ……!!」

涙まで浮かべて、一頻り笑ったあと、凪世がまだ笑いを残したまま、私を見る。

「いや、沙杏ちゃん、いいよ、おもしろい! …俄然興味が湧いたな」

「はぁ?!」
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