天を仰ぎ


パタパタと走り談話室へとミユは向かう

その入口へ来てミユの足は止まった



「好きな人はいないんだが…君の気持ちには答えられない。本当にすまない。平野。」


ー好きな人はいないー


その言葉がミユの頭を一瞬にして真っ白にした

ズキン


この痛みは…



そしてようやくミユ自身もヒューが好きだという事に気付いた


ヒューはミユのお付きで厳しくてもその中には無条件な優しさがある

しかし、それは[お付き]だからだと痛感した



初めてのこんな気持ちを抱き、気付いた瞬間、この気持ちは叶う事はないのだと感じた




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