天を仰ぎ



その日の昼休み


「理杏!飯食べようぜ!」


「うん!」


元気に理杏は返事をする

クラスの女子は勿論男子ともすぐに打ち解け、呼び捨てされる程仲良くなっていた




「へー!理杏って養子なのか。お前も苦労してんのな。」


「お義母さんとお義父さんの方が。僕、小さい頃の記憶が無くて、家の前で倒れていた僕を育ててくれたんだ。」

「今も記憶がないのか?」

「うん。しかも、僕元々身体弱くて両親には本当に心配ばかりかけて…だから、高校卒業したら働いて両親を楽にしてあげたいんだ!」



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