天を仰ぎ
天使の役目
「ミユ様。お待たせ致しました。」
屋上の手すりに身体を委ねていたミユは手すりから身体を離す
「何故、理杏君は羽根がないの?」
「ミユ様、そもそも天使の役割は覚えていますか?」
ミユは首を縦に振る
「天使が出来る事といえば…。」
パチンッ
指を鳴らす
すると初めて出会った日の様に粉雪が晴天の中しんしんと降る
「雪や雨を降らす事。そして…。」
またパチンッと指先を鳴らす
雪が一瞬にして消え突風が起きる