天を仰ぎ
最後のお父さんとお母さんとの食事も
その後のお笑いのテレビを見ている時も家族三人で笑い合った
私…死んでも二人の優しさ
…絶体忘れないからね
「あ!もうこんな時間。お父さんも美優も明日、仕事と学校あるんだからもう寝ましょう。」
「そうだな。」
テレビを見ながら晩酌していた父親は既に眠そうに見えた
足が少しふらつき、母親が父親を支えて寝室へと連れて行く
「じゃあ、美優も早く寝なさいよ。おやすみ。」
「おやすみなさい!」
去って行く母親と父親の背中を眺めながらミユは背筋を張りお辞儀をした
「今まで…本当に…本当にありがとう。お父さん。お母さん。」