天を仰ぎ
ミユはキョロキョロと周りの人々を見る
そして呆然と歩きだした
羽根が見えない
周りには何百人、何千人もの人が駅校内にいるのにも関わらず、誰一人として背中には何も見えなかった
ボーッと電車に乗り込み学校へと向かう
教室へと入り、自分の席につく
しばらくして綾が走ってミユの机に来る
「美優!今日お母さんから先に出てったって聞いて!はぁはぁ。」
「ごめんね。ねぇ…綾。」
「どした?美優?」
「綾は覚えてるよね?理杏や日向先生の事…。」
今にも泣きそうになっている美優に綾は困った顔をする
「ごめん。美優。何の事?」
ミユは立ち上がり屋上へと走り出す
「ちょっと、美優?!」