天を仰ぎ


その時予鈴が校舎に響く

「じゃあ、学生の本分でもしますか。ミユ様。これよろしく。」

プリントの束を手渡された

ヒューはまた資料を取りに大きな机に向かう

「はーい。ヒュー。」


ビクッ

一瞬にして、目の前にはヒューがいた

「ミユ様…。だから、そう軽々しく私の名を呼ぶのは充分気をつけてくださいと!か…。」

「か…らだが勝手に動くもので?…ぷっ!ごめんなさい!日向先生。」


「しっかり理解しているのですか?」


「はーい!ごめんなさ~い!気をつけます!」

ミユはパタパタと軽い足取りで教室へと向かった





「…ふっ。久しぶりに心の底から笑ったな。一体、何年ぶりだろうか…。」


ヒューは一瞬険しい顔をしたように見えた




そしていつもの顔に戻り資料を手に資料室を後にした



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