ミンショウ!
わたしは顔が真っ赤になった。
あの犬人間、わたしのくちびるをペロッってなめた!
これってキスみたいなもんだし!
だとしたらファーストキスだし!!
「・・・」
会長の方をちらっと見てみると、口をぽかんと開けてこちらを見ている。
は、恥ずかしーーー!!!
「ワンッ!」
ん?
なんかさっきよりも軽くなった気が・・・
「ワンワンッ!」
「やっぱ軽くなって・・・うぇ!!??」
頭をあげてお腹のあたりを見てみると、さっきまでの犬人間はいなくなっていた。
「ワンッ」
声はわたしの顔のすぐ横から聞こえてきた。
横を振り向くとそこには一匹の子犬が・・・
カツ・
カツ・
会長がこちらに近づいてくる。会長はすぐそばまでくると子犬を抱き上げ、さっきまで座っていた椅子に座った。