NOWSON LIFE!〜私の夏休み〜
居間とは反対側の一番奥が私に与えられた部屋だった。

「この部屋は、美優ちゃんが1週間自由に使っていいから。それから、トイレはそこでお風呂はその隣、美優ちゃんの部屋の隣、こっちね、この部屋は晶の部屋だから。あと、何かわからないことある?」

ニコッと笑っておばさんは私を見つめる。

「えっと……、お家の造りは大体わかったんですけど。全然、関係ないこと訊いてもいいですか?」

私の変な質問におばさんはキョトンとした顔。
でも、これは言っておかないと。おばさんはきっと気づいてない。

「私、まだ晶君に会ってないです……。」

一瞬、沈黙が流れた。その後、おばさんの大きな笑い声が響いた。

「まだ、晶に会ってなかったの?そうよねぇ、あの子、昼間は近所の友達と遊んでるから、家にはいないのよ。もうそろそろ帰ってくると思うんだけど……。」

おばさんがそう言ったとき、玄関から男の子の声が聞こえた。
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