世界中の誰よりも
・本屋の男の子


その日以来、加奈子や愛美とは話さなくなった。

あたしはますますアヤやマキとつるみ、他校の友達と下らないメールをして暇を潰していく。

また少し化粧が濃くなって、少し痩せた。


なんであたしはこうなったんだろう。

何がキッカケだったろう。

もう、忘れた。



「ねー幸。今日アヤと駅前のクレープ屋行くんだけど、幸も行く?」

「あー、今日は本屋に寄るからいいや」


あたしはあれ以来あのクレープ屋をなんとなく避けてる。

別に、気にしてるわけじゃないけど。
なんとなく行きたくないだけ。
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