世界中の誰よりも

高校から歩いて5分くらいの所に、わりと大きな本屋がある。

うちの高校の生徒はだいたいこの本屋を利用する。


あたしは特に目的があったわけじゃないから、適当なファッション誌を手に取り、ぼんやりと眺める。

そう言えば雑誌の趣味も少し変わった。


ブーツの特集なんかを見ながら、秋の訪れを感じると同時に、夏が終わった寂しさを感じた。


その時、本屋の奥の方にある参考書のコーナーから、聞き慣れた声が聞こえた。
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