世界中の誰よりも

あたしは観念して素直に話してみることにした。
やけに乾く喉を潤すために手元のアイスティーをすする。


「実はさ……」


あたしは最近のあたしについて、出来るだけ分かりやすく話した。

両親が欝陶しくて、家に居たくないこと。

信也先輩とのこと。

家出騒動。

派手な友達とつるむようになったこと。


そして、親友を傷つけ、嫌われてしまったこと。


言葉にするとなんだか幼稚でみっともない気がしたけれど、二人は少しも馬鹿にしないで真剣に聞いてくれた。

話したくないって思っていたけど、話し出すと止まらない。
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