世界中の誰よりも
もちろん勉強なんかする訳ない。
あたしはベッドに寝転がって漫画を開いた。
しばらくしたらウトウトして、あたしはそのまま夢の中へ。
トントン
「……幸。開けるわよ?」
ドアをノックする音でなんの面白みもない夢から引き戻されると、母がドアを開けた。
漫画を片手に持ったまま、ベッドに寝転んでいるあたし。
母はガッカリしたような顔でため息をついた。
「やっぱり勉強なんかしなかったのね。まったくあなたって子は……」
母の小言にあたしがふて腐れると、またため息を着いた母。
「もう良いから。ご飯食べなさい」
そう言って一階へと下りていく。
時計を見ると19時を回っていた。