世界中の誰よりも
そろそろ眠くなってきたし、帰ろうかな。
あたしはふらりと立ち寄ったコンビニで、立ち読みしていた雑誌を棚に戻した。
まだ沢山の人がそれぞれの時間を過ごしている。
それでもこの時間になると制服ではさすがに目立つ。
あたしはこそこそと街を抜けて、住宅街に入って行った。
さっきまで明かりがこぼれていた窓も、いくつかは明かりを消している。
こんな時間に帰ったら、また父は怒鳴るんだろう。
だけどもう取り返しはつかない。
あたしは持っていた鞄を肩にかけ直して、家へと急いだ。