世界中の誰よりも

父も母も、あたしのすることが全て気に入らないんだと思ってた。

だけどそうじゃなかったのかもしれない。


助けに来てくれた父の優しい横顔。

身体を支えてくれた母の温かい腕。


あたしはまるで自分はもう一人前みたいに思っていたけれど、守られていたんだと知った。


なんだか気恥ずかしくて、少し格好悪い気もして、あたしは複雑な気分だ。


そして翌日は父に付き添われて警察に行った。

詳しく状況を話し、周辺のパトロールを強化すると言うことでひとまず落ち着いた。
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