世界中の誰よりも

明日ちゃんと祐司に話そう。


先日祐司と別れた後に起こった出来事のこと。

その時に感じた父の手の平の暖かさ。

いつも両親に守られているのだと知ったこと。

友達との仲直り。


祐司はきっと笑って、よかったなってまた言ってくれる。


だけどあたしには一つの不安があった。


居場所がなかったあたしの寄り所になってくれていた祐司。

あたしは両親や友達と過ごせるようになってきたけど、まだ側に居てくれるのだろうか。

俺の役目は終わったと言って、あたしから離れて行かないだろうか。


あたしはそれが怖い。

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