世界中の誰よりも
・特別なポジション
店内は空いていた。
2組ほどの客しかおらず、あたし達は奥の方の席に着く。
あたしはオレンジアイスティー、お腹が減っていた祐司はミックスサンドとアイスコーヒーを注文した。
「そういえば、仲直りできて良かったな」
切り出すタイミングを図っていると、祐司の方から持ち出された。
「あ、うん。今日の話はそのことなんだ」
祐司はそうか、とアッサリした笑みを向け、運ばれてきたサンドイッチをつまんだ。
「実は学校を休んだ前日、祐司君と別れた後なんだけど……」
意を決して、あたしは話し出す。