世界中の誰よりも
あたし達はお気に入りの雑貨屋に向かった。
店内には女の子の心をくすぐる可愛いものが溢れている。
「可愛いー! マナはこれが良い!」
愛美が真っ先に手に取ったのは、薄いピンクのフワフワしたマフラーだ。
いかにも愛美らしい。
「私はあんまり派手じゃないのが良いな。私服でも使いまわしたいし」
そう言って加奈子は黒やカーキの落ち着いた色のマフラーを見比べる。
あたしはどうしようかな。
あたしもやっぱり派手すぎなくて、でも可愛い柄のものが良い。
その条件に合うマフラーを、あたしは棚から探す。