世界中の誰よりも

あたし達はお気に入りの雑貨屋に向かった。

店内には女の子の心をくすぐる可愛いものが溢れている。


「可愛いー! マナはこれが良い!」


愛美が真っ先に手に取ったのは、薄いピンクのフワフワしたマフラーだ。

いかにも愛美らしい。


「私はあんまり派手じゃないのが良いな。私服でも使いまわしたいし」


そう言って加奈子は黒やカーキの落ち着いた色のマフラーを見比べる。


あたしはどうしようかな。
あたしもやっぱり派手すぎなくて、でも可愛い柄のものが良い。

その条件に合うマフラーを、あたしは棚から探す。
< 219 / 264 >

この作品をシェア

pagetop