世界中の誰よりも

振り返ると、高一のあたしはなんて空っぽだったんだろうと思う。

ゆるゆる流れる時間にただただ身を任せて、ぬるま湯みたいな毎日に甘えていた。

親や学校に反抗することで、自分を貫いているつもりだったけど。

ただ流されていた。
楽な方に。


今のあたしは違うって、胸を張って言える。

目標のために勉強も頑張っているし、バイトもしっかり続けてる。

友達を以前より大切に思うようになったし、家族の時間を鬱陶しく思わなくなった。

怖い思いをしたから、門限もちゃんと守ってる。
< 252 / 264 >

この作品をシェア

pagetop