世界中の誰よりも

進路希望調査や三者面談で、第一志望を口にするたび、あたしのモチベーションは上がった。


大学生になった祐司とはたまに連絡を取り合うくらい。

長期の休みには帰省してくるから、何度か遊んだりもした。


あたしの祐司に対する気持ちは、次第に確かな物になっていく。

だけどまだ祐司には言わない。

大学に受かったら言うって約束だから。


大学生の祐司は緩いパーマをかけて、少しオシャレになった。

だけど笑った顔は変わらなくて、あたしはその笑顔だけは変わらないで欲しいと思う。

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