世界中の誰よりも
なんてことのない朝。
一時間目は数学だ。
あぁ、面倒くさい。
あたし数学嫌いなんだよね。
そんな風にいたって気楽に構えているあたしのもとに、手渡された一枚のプリント。
先日のテストの返却だった。
名前の隣に赤いペンで書かれた数字に、あたしは驚愕した。
「も〜最悪。幸、どうだった?」
加奈子があたしの答案を覗き込む。
「幸……これはまずいね」
クールな加奈子も苦笑する。
そんなあたしの点数は。
18点。
裏も確認したけど、確かに、間違いなく18点。