世界中の誰よりも
その日の夕食の後、リビングには重たい空気が流れていた。
「なんなんだ、この結果は」
父は怒鳴りたいのをギリギリで抑えている感じだ。
母もまた呆れてしまっている。
「ヤマが、外れて……」
「言い訳をするんじゃない!」
あたしはもう黙るしかなかった。
「バイトはやめなさい。約束だったろ」
「やだよ!」
父の言葉に思わず反論した。
父は眉を寄せて口をへの字に曲げている。
「成績を落としたお前が悪いんだ」
「次は頑張るよ!」
「信用できるか、そんな言葉」