世界中の誰よりも

「先輩、あたし……」

「嫌なの?」


あたしを見下ろす瞳が、支配力を持っているようであたしはひるむ。


「まだちょっと早いっていうか……」


あたしの態度に信也先輩は次第に苛立ち始めた様子。
眉をよせた。


「お前俺の彼女だろ! 付き合ってるならヤッて当たり前だろ」


無茶苦茶な信也先輩の言い分に、あたしは下唇を噛む。

信也先輩はお構いなしに、あたしの服に手をかけた。


嫌だ。
怖い。

こんなんじゃヤダ。

こういうのってもっと甘い雰囲気の中でするものだと思ってた。

いやだ。
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