世界中の誰よりも
夜遊びや他校の子達と知り合うのは楽しかった。
だけど楽しいのは一瞬。
だんだんと疲れてきて、言いようのない倦怠感に襲われる。
それでも家に居なくて済むから。
色んな気持ちをごまかせるから。
あたしはそんなフラフラとした日々を、数ヶ月間続けた。
無気力。
無感動。
そんな言葉がぴったりな、ぬるま湯みたいな日々だった。
月日がゆるゆると流れる中、あたしは携帯から信也先輩のメモリーを消した。
あたしの恋が一つ終わった。
驚くほど簡単に。