【完結】泣き虫姫のご主人様
「ねぇ……稚尋」
「ん?」
「じゃあ、ちゃんと話してくれるよね? ……雛とのこと……」
稚尋は澪の言葉に一瞬ためらったが、しばらくして、わかったと首を縦に振った。
「そのかわり……軽蔑すんなよ?」
稚尋は真剣な顔で澪を見つめた。
その瞳に吸い寄せられるように、澪はただ首を縦にふるだけだった。
軽蔑なんて、しないから。
そう約束を果たすと、稚尋は事のいきさつを話し始めた。
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