【完結】泣き虫姫のご主人様








 顔をあげるとそこにあったのは、優しく微笑む稚尋の顔。












 稚尋の手が、澪の頬に触れた。













「じゃあ……俺の女だな…もう姫は」




















 “俺の女”




 その言葉に、胸がドキリとした。







 嬉しい。



 それが本音だった。












「でも、あたしは別に……いちゃいちゃとかしないからね?」



 そう言うと、稚尋は頬を膨らませた。




















 可愛い。


 そう思った。








「えぇー!?」



「だって、私そういうの嫌いだもん」






 恥ずかしいし。




「なぁんだ、つまんないの」







 稚尋はわざとらしくため息をつく。









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