【完結】泣き虫姫のご主人様
嬉しさと恥ずかしさで、また涙が出そうになった。
そんな澪の顎を指で自分に引き寄せながら、稚尋が笑った。
「じゃあ……今だけ、誰もいないし……いちゃいちゃする?」
ホントにこの人は。
「しません!」
頭ん中はそれしかないの?
しかし、澪が必死に稚尋から逃れようとするものの、稚尋は澪を逃してはくれない。
「姫、逃がさないよ……? もう俺の女なんだから」
「何言って……」
もうだめです。
やっぱりこの人は王様。
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