幽閉マリオネット‐愛故ニ君ヲ‐
マリオネット
しん、
主人がいない昼間は、音一つしない静寂に包まれていた
それは怪しいぐらいに、不気味ではあるが、とある少女は平然と座っていた
彼女がこの屋敷に来て、もう2ヶ月がたとうとしている
彼女は毎日、この冷たい床に足をつけ、ただ【座っている】のだ
毎日、毎日
普通ならば、自分のやりたい事、やらなければならない事をする時間だ
しかし、彼女にとって、やりたい事はなく、やらなければならない事はここに座っている事だけだ
彼女には記憶がなかった