幽閉マリオネット‐愛故ニ君ヲ‐
私は首を傾げる
「わからなくて、いいよ。」
「ファウル…。」
私が呟いた時だった
ガッシャーン…!!!!!
ステンドガラスが粉々に砕け、宙を舞っている姿はまるで宝石のよう
そして
割れた硝子の向こう側、満月を羽織っている人影がポツリと
「誰?」
ファウルは眉間に皺を寄せて、その人物に向かって呟いた
そいつはクルクルと持っていたステッキを回した
トン、とステッキを地面に触れさせ、徐々に口元に笑みを浮かばせ言った
「俺様は、騎士【ナイト】様。」