一匹狼と狼少女
蒼は細い足をプールの水に浸している。
「すいません…。」
いや、俺に言われても困るんだけど。
会長はあっちだし。
「今度からやんなよ?」
俺は一応言っておく。
「それは無理です!」
なんでだよ。
「なんで。」
「大会が近いんです。」
知るか。
「蒼。」
蒼は立ち上がって、こっちに来た。
「先生にプール解放を提出したら?」
「出来るんですか?」
パッと顔が輝く。
蒼は自信満々な笑顔を見せる。
でた…。
「アタシに出来ないことがあると思う?」