一匹狼と狼少女
蒼は奪った注文票をきょとんと見つめる。
…可愛い。
「龍也。7100マイナス150は?」
「6950。」
答えを口にすると、小首を傾げた。
何かあったのか?
「は?それが計算間違いか?」
「…うーん…てゆーか、これ書いた人わかれば早い話。」
「休みなのよ。」
さっき喚いていた女子が落ち着いてこたえた。
そういうことか。
「まぁ、これ書いた人も何かを意図して書いたことになるからね。」
溜め息まじりに言う。