空の果て星の息吹
第十一章

新しい息吹

新しい年になり、回りが騒々しくなる。


冬期休暇のまとまった課題をやらなければいけなかったり・・・


そんな日々を過ごしながらも、テレビのモニターには新年から、テロはやはり世界のどこかで起こり続けている。


憤りを感じても、それをぶつける手段はない・・


平和を謳っても、それは机上の平和像であり・・・


僕達が望む世界も、新しい第二の地球を作っても、結局、人間本意な考え方なら世界は変わらない。


同じ事を、結局繰り返すのではないか・・・


そんな嫌な事を、考えると心が、汚れていく気持ちになる・・・


そんな事を考えているとき涼子から電話が入った。


『明けまして、おめでとうございます、遠野くん、元気にしてた?』


涼子の優しい声は、気持ちを洗い流す、清涼飲料水の様に思えた。


『こちらこそ、明けましておめでとう、八神さん』


お互いに、何故かうやうやしく話したので、笑いだした。


『私達、何かいつまでもお互いに名字で呼んでるよね・・・そろそろ、名前で呼ばない?』


『こういうのって、キチンと決めないとね』


何か、急に言われると照れてしまう。


『うん・・・なら名前で呼んで欲しいな先に・・』


『いいよ・・・涼子』 


照れないで言ったけど、結構恥ずかしいものではあった。


『照れるね・・・ん・・・・・・遠野くん』


『涼子、ずるいぞ・・いいなさい。』


涼子の近況を聞き、伯母も元気だったと聞いた。


『ありがとね・・・涼子』

『ソラも・・・』


久しぶりに話したので、長電話になってしまった。


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