空の果て星の息吹

白銀の翼

特別訓練は4限終了から始まり、大体、10時前に終わる。


土日は無く、宇宙装機学部のみエデン船外の増設工事のミッションに参加出来るので、他の学部とは違い、実技がかなりのボリュームを占める。


戒音は休み中に、故郷に帰り、長い髪を短くショートにしてきていて、だいぶ印象は変わっていた。


シンは今回の特別講義の関係でバイトが出来なくなり辞めなくてはならなかった

コンビニのバイトで結構、楽しかったららしい。


訓練用宇宙用装機はドラグーンという名称がついている、訓練用水中用装機がセイレーンだから、星の世界が神話だから、何となくあっている気がする。


セイレーンと違い、ドラグーンは鋭角なフォルムをしており、黒色の機体から、まるで、西洋の伝説の黒騎士の様に見えた。


無重力状態を疑似的に作りその中で、訓練を行う。


無重力室はコンテナの様な部屋で、高速回転機に部屋がついている、回転機が回転して無重力状態を作る。

装機が2機訓練するのがやっとのスペースしかない。

ドラグーンとセイレーンの操作方法は、基本的な部分では同じだが、無重力姿勢制御装置、推進バーニア等の操作は追加になる。


ドラグーンに乗り、無重力室へ向かう。


無重力室は暗く、外観から見たよりは広く感じた。


壁ぎわに立つと、教官のアナウンスが入る。


『これより、無重力下を作り出す、装機自体には、無重力状態でも、バランスを保つ機能はあるが、無重力になるまでは、自分でバランスを保たなければならい、壁にフックがあるからそれを掴みバランスを保ちなさい』


左手でフックを握る。


低音が響く・・・
床が浮く感覚になる。


だんだん、床から足が離れる・・・


モニターに姿勢制御メッセージが出てくる。


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