空の果て星の息吹
レーザー照射後に分裂した人工衛星の破片(デブリ)をチーム毎に確保してエデンまで運ぶ。


ただ、レーザーにより分裂後にどれだけにデブリが分かれるか未知数な部分もあり、中央官制室の判断任せな部分もある。


今回は大がかりなミッションでかなり緊張をしていた

装機を起動させ中でスタンバイをしている。
モニターを切っている為に心臓の鼓動が余計大きく感じる。


ユイの事を想いながら、涼子からのミッション開始の通信が来て、機体をスリープ状態から立ち上げた。


格納庫のハッチが開き、装機が飛び出していく。
幹也が先に出で、北見と続いた。


宇宙に引っ張られる感覚は今でも恐怖を感じる。


オートバランサーが利き体勢を整え、レーザー照射後に四分割された人工衛星の破片に向かう。


まずは幹也が破片に着いて僕らも無事に破片に着いた

機体を衛星とフックで固定し、装機のバーニアでエデンまで戻る。


『二人とも順調だ・・バランスを崩さぬようにバーニア出力はキープしろ』


幹也の指示どおりに、出力ゲージを見ながら進むが・・・・急にブースター出力が落ちはじめた。


『棚橋先輩・・バーニア出力が出ません・・』


それと伴にモニターにエマージェンシーの文字が浮かぶ、機体コントロールが効かなくなる。


それは僕だけでなく他のチームの機体でも同様な事が起きていた。


『ミッション中止して、戻ってください!続行不能と判断しました、至急』


涼子悲痛な叫びが聞こえる

衛星と繋ぐワイヤーを外し幹也の機体と北見の2機で引っ張りエデンに戻った。

今回のミッションは失敗に終わった。
どのチームからも同じ不具合があったのは、意図的な第三者の介入があったと考えられた。


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