空の果て星の息吹
官制室のグランドマスターキーを持って、景の持っていた銃をお守り代わりに出る決心をした。


山本の気配を監視カメラで確認をしてから、扉を開けた。


小さな爆発をした装機の焦げくさい臭いがする。


銃を持ち隠れながら進む。涼子には危険な事はさせたくは無かったが、1人で行動するには心許なかったからだ、涼子なら背中をあずける事が出来たからだ。


ユイと学園でのテロリストと対峙した時と似ていた。思い出しながら、涼子となら、うまくいくと思えた。

官制室から連絡が入り、幹也達が捕われている場所が特定出来たようだった。
ロック解除は遠隔でも出来るが、万が一違う場合もあるから、確認後に扉を解除すると決めた。


重力区を回り、幹也達の捕われていると思われる場所に向かう。


医務室を過ぎ、テロリストの気配に気を配りながら進むが、影は感じられなかった。


監禁されているであろう、機械倉庫が見えてきたが、そこには、装機が立ちはだかっていた。


『遠野、待っていたぞ、ここで、お前を倒さなければオロチ様の怒りを収められない!』


声から、山本だと判断したテロリストは誰でも、操作は出来るのだろうか・・妙に感心した。


ただ、生身と装機では勝ち目は、ほぼ無い、戦うには?頭をフル回転させた。

『遠野隠れても無駄だ!』

『涼子・・逃げるぞ・・とりあえず・・医務室・・』

二人で通路を走りだした。

山本はローラーダッシュをして追い掛けてくる。


医務室の扉をマスターキーで開けて、中に入り、扉を間一髪で閉める事が出来た

医務室は白で統一され、奥には手術用の部屋があり、沢山の医療器具が並んでいた。

倒すには・・・
医務室を見渡す、医療器具のレーザーメス、電気式溶接器具、武器になりそうなものはあるにはあるが、装機と闘うには貧弱だ。


だが、それで闘わなくては先には進めない。


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