空の果て星の息吹
『遅いぞ、まるでスローモションの様だよ、北見っ!』 


北見の機体に蹴を放ち、ブーストをしながら追い掛けヒートソードをメインカメラに突き立てた。


装機の頭部が切れ、熱で溶け火花が散る。


『北見・・・恐怖に顔を歪ませろ・・・私がお前をつぶしてあげるよ・・・』 

オロチはサディスティツクな笑いでヒートソードを胸に突き立て様とした。


『オロチぃぃ―――させない・・・』 


後方からブーストをかけ、オロチのを後ろから、ぶっかり、北見に乗り掛かるオロチをこちらから組んで飛ばす。


オロチはヒートソードを落として、武器を失った。


壁にぶつかりながら、オロチは再度ブーストをかけて振りほどこうとする。


『オロチ・・・いや、俊英もう終わりだ・・官制室も、レーザー砲も、いまや、使えない、テロは完全に失敗したんだ・・・これ以上は、無意味だ!』


『意味などは、私が決めるのではなく・・・私は私を偽るわけにはいかないのだょ・・・』


『衛星の破壊は出来ないかもしれないが・・・エデンを破壊させる事は出来る・・・エデンが破壊されれば、宇宙進出は大きく遅れるだろうからな』


オロチが吠える。


『それには、遠野が邪魔だだから、ここで、死んでもらう』


オロチはレーザー砲台を起動させる、レーザー砲は撃てないが、台座は屋外へ動格納扉が開き上がっていく

『遠野、これからエデンの動力部を含め、外部から施設を破壊する、止めたければ着いてこい、これが遠野との最後の対決だ、元親友だったお前への最後の手向けだ・・・』


北見の機体は動けなかった僕は北見に、退避するように通信を入れた。


『北見・・退避しろ、その機体では無理だ、あとは僕が決着をつける・・・』


『あぁ・・・遠野、まだ、授業はあるんだ、戻ってこい、まだ遠野と話したいことが沢山あるから・・・』 

『あぁ・・初めは、あまり北見とは、接点は持ちたくなかったが、今は大切な仲間だよ、北見の皮肉も、愛敬として、いまなら思えるからな、これから止めてくる』 


僕はレーザー砲の土台に乗ると、エデンの外に出た。

無数の星が広がる世界。
外にはオロチの装機が立っていた。
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