空の果て星の息吹

現実と希望

追試学部試験を無事に通り晴れて大学で学べる事になった。


試験が終わり数日経って伯母から電話があり、伯父の遺体が見つかったとの事だった。


覚悟はしていたがやはり悲しく、暫く脱け殻の様になっていた。


身近な人間の死はやはり辛いし悲しい。


伯父の遺体は瓦礫に挟まれだいぶ損傷していたが、薬指に付けていた、結婚指輪が断定の決め手となった。

遺体が激しく損傷していた為に、僕は直接確認をしなかった、というか、伯母が見せたくなかったのだ。


葬式の為に、一旦帰省をして、式を無事に終わらせて伯父の形見のアナログ時計を貰った。


伯母は一人の時間がこれ程辛いとは・・言っていたのが胸に刺さった。


学部試験とは別に、高等部の期末試験がある事からあまり長居は出来ず戻ってきた。


高等部の最後の期末試験が終わる日に、エデン行きのシャトルが発進する。


僕はユイと約束をして、高台の草原でシャトルの発射を見る約束をした。


朱鷺は今回、3度目のトライだった。


1回目は、エンジントラブルメンテナンス。


2回目は同時多発テロを警戒して。


そして今回の3回目となった。


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