空の果て星の息吹
正面から動きを止めるしかないのだ、弾かれるのを覚悟で。


テロリスト機はヒートソードを振りかざす、姿勢をずらしながら押さえ込む姿勢に入ったので、ソードは避けきれず、肩に入り、まるで温めたバターナイフでバターに切り込みを入れるように、装甲が熱で溶ける。

衝撃が走るが機体をそのまま掴みこむ。

ヒートソードはそのまま手から落ち、地面に刺さる。

機体からの信号で柄を握ってるときだけ熱を発するので、刺さったソードは熱をやがて失う。


衝撃でモニターが揺れる、押さえ込んだのを、外そうとして、テロリストの機体がこちらを剥がそうと掴み掛かる。

全体に衝撃が走る。


『まだ・・・まだ保ってくれ・・・頼む・・・セイレーン』


モニターの点滅が嫌味の様に光る。


しかし、願いも虚しく、モニターが消える。
つまり内蔵電池が切れたのだった。


後は暗闇に包まれて、一方的に殴られる激しい衝撃だが響く。


機体を揺らされて、吐きそうになる、機体は人工筋肉がエアバックの様な代わりをしてくれて、衝撃を吸収してくれた。


どれくらい、殴られたか判らないが、少し気を失っていた。


暫くすると、衝撃が収まっていた。


少し気を失ってしまったので、どうなったか?


判らなかった、指先のボタンで装機のボディを開いた

あれだけ殴られたが、ボディ前面は起動して上がり、人工筋肉が縮み、隙間が空いて外を見れた。


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