生意気な義弟
円香が保健室で寝てろって言ったから保健室で寝ていた。
「茜」
「…高原君」
「ごめん、起こした?」
ユニホーム姿の高原君、もうそんな時間なんだ。
「ううん、もう起きなくちゃって思ってたから大丈夫だよ。」
「大丈夫か?」
高原君がベッドの近くの丸椅子に座る
「うん、平気」
「無理してる。なんかあった?」
高原君は優しい、
「ううん、そんなことない」
「茜」
「……高原君……私、」
高原君があまりにも優しい顔で笑うから我慢できなくなったんだ。
「ごめんなさい、高原君と付き合えない」
気付いちゃったんだ、私の気持ち
空が好き、空が男して好きだ。
弟じゃないって聞いて辛かった
弟じゃなかったら空ともう一緒にいれない気がして怖かったから。
だから嫌だった、私との距離が離れちゃいそうで。
告白、本当は嬉しかったんだ。
ただどうすればいいかわからなくて…怖くて私は逃げた。
私の気持ちを気付かないフリをして
だけどもう隠せない、好き、
空が大好きだ。