俺様VAMP!
談話室は、ビロードの布張りのソファを中心に構成されていた。
…暖炉まである。
別荘だったという、この館。
昔から、憩いの場として使用されてきたんだろうな、と過去の住人が一瞬垣間見えるようだった。
観月くんと一緒に、その談話室に入った途端。
底抜けに明るい、綺麗な女の人が、それはそれは笑顔で。
「いらっしゃーい!」
と、クラッカーを打ち鳴らしてくれた。
突然に、紙テープに覆われて。
ただ、呆然としている私。
相変わらず動じない感じで、のっそりと「どうも」と言う、観月くん。
ソファには、もちろん、4人の人間が座っていた。
初めて見る顔が2つ。