俺様VAMP!

クラッカーを打ち鳴らしたのが、メイさん。
…秋宮 茗さん。

「よろしくね! 詩乃ちゃんと、葵くん! メイって呼んでね~!」

アルトの声。
でも明るい笑顔。
背も高くて、すらりとした…綺麗な人。
うっすらと化粧をしていて。
濃い茶色の髪を、肩より下で緩やかに巻いてある。
濃いピンクのシャツに、黒のパンツスーツを合わせた姿。

まるで人見知りをしなさそうな明るさに、ちょっとだけ、面食らったけれど。

…ほっとした。
女の人も、ちゃんといた。

「…よ、宜しくお願いします」

私が頭を軽く下げると、ソファから、斎さんの穏やかな声が届いた。

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