俺様VAMP!
3章 菫青石
爽やかな陽の光が窓から差し込んできて、瞼の上に降り懸かり、遠慮なく朝の到来を告げる。
その眩しさに負けて、重い瞼を押し上げると、瞼がしっかり腫れているのがわかった。
…しまった…。
あのまま寝てしまったから…。
せめて冷やしてから寝るんだった。
ふと、ベッドや部屋を見渡すと、旅行先で目が覚めたような違和感を覚える。
……違う。
今日から、私はここでこうやって生活していくんだ。
……大丈夫。
きっと、すぐ慣れる。
週末になれば、ママにも会える。
…運がよければ、偲さんとも。
だから、頑張れ。
自分で自分を叱咤激励して、昨日のことは全部忘れようと思った。