新婚生活【被害妄想彼氏 番外編】
新婚生活
『おめでとうございます』
そう言われた私は、
何がおめでとうなのか全然分からず、
ただ唖然とするだけだった。
「妊娠、3ヶ月ですね」
……妊娠…3ヶ月…
そうだ。
私はそれを確かめに産婦人科に来たんだ。
それで『おめでとうございます』と言われたら、
答えはひとつしかない。
「出産は希望されますか?」
「……あ、はい。」
先生に定期検診の説明を受け、私は病院を後にした。
病院の外には、修司くんが待っている。
「どうだった?」
修司くんは不安ながらも期待した様な目で私を見る。
「3ヶ月だって」
それを聞いた修司くんは、少し固まって、動かない。
「修司くん…?」
修司くんはフリーズしたまま動かないパソコンの様だった。
しばらくして、修司くんの頬が赤くなっていくのが分かった。
「やったぁ!
おめでとう真知子ちゃん!!」
修司くんはいい笑顔で私にそう言い、
私もつられて笑顔になった。