メール女【被害妄想彼氏 番外編】
都内某所。
俺は車を走らせ、待ち合わせ場所へと向かった。
ネクラの姿を見つけ、クラクションを鳴らす。
「慎一さん!」
ネクラは嬉しそうに近付いてくる。
「可愛いけどカッコイイ車ですね!
何ていう車なんですか?」
「日産のティーダ。
燃費ええねん。」
俺は車を走らせてドライブをすることにした。
「おい。」
「はい?」
「はい?ちゃうわ!
何で喋らんねん!!殺すぞ!」
俺はあまりの空気の悪さにキレ気味。
「えっ?あ……
はい、ごめんなさい…」
ネクラはしゅんとして落ち込んだ。
面倒クサいわ……
やっぱ女と出掛けるんは性に合わへん。
「俺、口悪いから怖がるんは分かるけどな・・・。」
俺はそうフォローした。
「口だけじゃないと思います」
なんじゃそれ!
「お前しばかれたいんか!」
俺が怒るとネクラは笑った。