メール女【被害妄想彼氏 番外編】
「あんたさぁ!
何なのその目つき。悪すぎじゃん?」
S女に言われたくないわ。
「アンタ、名前は?」
「ハ?」
「ハ?じゃないよ!
アタシが名前聞いてんだから答えなさいよ!」
何やコイツ。
「何でお前に教えやなアカンねん。殺すぞ。」
俺はS女を睨んだ。
「アンタ…絶対泣かせてやるから。」
こっちの台詞じゃ!
「あ、えっと彼は森川慎一29歳。
その隣の彼は高田明宏28歳。
俺の名前は平山裕貴28歳」
裕貴が全員分の自己紹介をしてくれた。
「うし、じゃあ席変えしよー」
席変えの結果、俺の隣はネクラとS女になった。
「おい、慎之介!」
「慎一や言うてんねん!
お前ホンマ殺すぞ!!」
俺がそう言うとS女が顔を近づけてきた。
「アタシに刃向かう男って初めてなんだよね……」
知らんがな。
「決めた!絶対アンタを泣かしてやるから」
さっき聞いたわ!
「返り討ちにしたるわ。」
俺とS女の間で火花が散った。